• 内部被ばくをどのように防ぐのか? 食の安全を脅かす内部被ばく
    福島原発事故以来、世界中で注目を集めている「内部被ばく」。内部被ばくとは、放射性物質が体に取り込まれ、体内から放射線を浴びることを言います。その90%は食べものを通じてのものです。では、内部被ばくは人体にどのような影響を与えるのでしょうか?遺伝子は細胞分裂するときに内部被ばくによって損傷を受けやすくなります。細胞分裂するときが大変危険です。そのため成長期の増殖が盛んな細胞をもつ、胎児や幼い子どもなどに放射能による障害の多大な危険性があります。

  •  一般的に時間あたりの被ばく量をミリシーベルト(mSv/h)などで表しますが、内部被ばくか外部被ばくかによって身体に与える影響が大きく異なります。体内に入ったヨウ素は甲状腺に集まり、セシウムは筋肉、子宮、膀胱に、ストロンチウムは骨、トリウムは肝臓に集まります。これらは体内の特定部分に集まり、集中被ばくの場所が出来上がります。つまり、内部被ばくは局所性と継続性があり、繰り返し被ばくすることにより遺伝子にダメージを与えます。
     チェルノブイリ原発事故においては、汚染地域の住民に最も顕著になったのが小児甲状腺がんでした。事故後2~3年後に甲状腺がんは急増し、10年後には子宮がんや生殖障害などが増加。25年経った今も汚染された野菜やきのこ、肉などを食べることで生じる内部被ばくが続いています。白血病やがんだけでなく、通常大人の病気である心臓病や脳血管病なども子どもに増加しています。
     関西・四国では、放射能による食品汚染に注意しなければなりません。コープ自然派では、特に発達段階にある乳幼児の健康リスクを考え、食品の放射能検査と情報公開を行っています。

  • 子どもたちを放射能から守る

    福島第一原発事故によって、今なお大気中や海洋に放射性物質が放出され続けています。コープ自然派では、特に乳幼児や妊婦が放射性物質をできる限り取り込まないよう、事故直後から食品の放射能検査と情報公開を行っています。

    当初は「ベクレルモニターTS150B」での測定してきました。現在は「スペクトロメーターEMF211」2台で測定を行い、30分間の測定で検出限界値は約5Bq/kgを測定目安としています。さらに精密検査が必要と判断された商品については、外部専門機関による検査を行い、測定結果はすべて公表。また、原材料産地の問い合わせに対応し、相談窓口を設置しています。

  •  

    ◆コープ自然派の放射性物質の測定

  • コープ自然派では、福島原発事故直後から食品の放射能検査を行っています。

    「スペクトロメーターEMF211」2台(50-1Lと100-2L)の検査機器により、きのこ類、水産品はすべて事前検査を実施、その他、東日本産の商品、利用頻度の高い商品、プライベートブランド商品、青果などを重点的に検査し、さらに精密検査が必要と判断された商品については、外部の専門機関に検査を依頼しています。

  •  STEP1  放射性物質の内部検査

    1日、20検体程度を目安に測定を行っています。きのこ類、水産品、農産、畜産品、プライベートブランド品、利用頻度の高い商品など、測定する検体に優先度を設け、定期的に検査を行っています。検査機器としては、「スペクトロメーター EMF211」2台(50-1Lと100-2L)を用い、30分の測定で50-1Lでは5Bq/kg、100-2Lでは3Bq/kgを検査精度の目安としています。また、より高い精度での測定が求められると考えられる検体や検体量の確保が難しい検体について、それぞれで長時間の測定を行っています。

     

  • 左:EMF211(50-1L)      右:EMF211(100-2L)

  •  STEP2  外部専門測定機関による検査

    内部検査にて放射性物質が検出された商品など、さらに厳密な検査が必要と考えられる場合、外部の専門機関(*1)に検査を依頼します。検出感度の高いゲルマニウム半導体検出器を使い、核種を特定します。検査は品目で汚染の可能性が高い生産物を中心に行います。ただし、他からの依頼もあるため、検査は週に3 ~4 検体ずつになります。定量下限値として核種で概ね1~3Bq/kgで依頼を行っております。 
    *1)現在、外部への検査依頼機関としては「同位体研究所」に依頼しています。

  • ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  • ◆測定結果の公開
    すべての測定結果は、随時、誌面及び、
    放射性物質検査結果ページで公開します。

    測定結果は国の暫定規制値以下の場合も、正しくその数値を公開します。

    ◆農産物の土壌・畜産飼料・水産品の放射性物質検査
    放射能による土壌汚染によって農産物への影響が問題となっています。

    放射性セシウムに汚染された牛肉のように、畜産飼料への放射能汚染も心配です。

    コープ自然派では、原則測定の対象を最終製品といたしております。

    土壌・飼料については、多岐にわたるため生産者の自主的な依頼があった場合に実施することがあります。

  • ◆水産加工品の放射性物質検査

    安心して水産加工品をご利用いただくため、出荷前検査を含む事前サンプリング検査を行い、測定結果をお知らせしています。

    *商品案内ポスティ・Caocoao+の商品が対象です。

  •  

    ◆農産物の産地・水産品の漁獲海域を表示

  • 農産物
    ポスティ( 商 品 カタログ)で産地を大きく、見やすく表示しています。天候などの影響で、他の産 地の商品 に 代 替させていただくこともあります。この場合、西日本・北海道産のものを中心にお届けするよう努めています。

    水産品
    ポスティ(商品カタログ)で水揚げ地 を 表 示し、漁獲海域を大きく、見やすくしています。

  •  

    ◆原材料産地のお問い合せに対応
    加工品など原材料産地のお問い合せには可能な限りお答えします。 原材料によっては生産ロットごとに産地が異なる場合もあるため、生産者に確認の上、ご連絡します。

  • ●加工品などの原材料産地の問い合せにもできる限りお答えします。
    ●その他のご相談に関しては、サービスセンターでお受けした後、「NPO 法人自然派食育・きちんときほん」より、折り返しのお電話となります。

  • ※サービスセンターでは組合員様のご意見を正確に聞きとるため、通話内容を録音させていただいております。お電話の際には、組合員様のご本人確認をさせていただきます。

  •   放射能汚染に関するQ&A

  • コープ自然派の放射能汚染に関する自主基準はありますか?

  • コープ自然派では、国の暫定基準値以外に独自の基準を設けておりませんが、「不検出」を原則としています。検出が確認された場合、一部商品については、原因が福島原発事故以外の諸事故に起因すると判断したものや、製造工程で乾燥、濃縮などで濃度が高められたことが原因と考えられるものについては、ホットデータなどでお知らせの上で出荷する場合があります。

     

  • 内部検査による放射性物質の検出感度はどれくらいですか? 

  • 検出限界値は測定機器の精度のほか、検査時間、検体量によって変化いたしますが、 
    スペクトロメーターEMF211(50-1L)では30分測定で検出限界値5Bq/kg
    スペクトロメーターEMF211(100-2L)では30分測定で検出限界値2~3Bq/kg

    を目安として測定を行っております。 また、長時間の測定ではどちらの機種も 5時間~12時間の測定で1~3Bq/kgの検出限界値を目安としております。 

     

  • 国の暫定規制値(ヨウ素・セシウムなど)は本当に安全ですか?

  • 福島原発事故を受け、国の規制値は暫定基準値として定められたものです。この基準値は、原子力安全委員会が年間被ばく線量を合計 17mSv(ミリシーベルト)以下(ヨウ素:2mSv 以下、セシウム・ウラン・プルトニウム:各 5mSv 以下)に抑えるとして設定しています。しかし、国際的な年間被ばく線量ではもっと厳しい基準もあり、コープ自然派をはじめ多くの団体が国に対し、さらに厳しい基準値の設定を求めています。

     

  • 食品に含まれる放射性物質から被ばく線量が計算できますか?

     

  • 食品に含まれる放射性物質の量は Bq(ベクレル) /kg で表します。これに食品摂取量 (100g なら 0.1) をかけ、さらに放射性物質ごとの係数をかけて人がどのくらい放射線量を浴びるかを計算します。被ばく線量の単位は Sv(シーベルト)です。ただし、被ばく線量が微量だからといって影響がないというわけではありません。
    Bq(ベクレル)からSv(シーベルト)への経口摂取による内部被曝の線量係数は物理的半減期と生物的半減期を考慮し、セシウム137で0.013μSv/Bq(*2)とされています。 

    【例】Cs-137 10Bq/kg のしいたけを100g食べた場合 
    10 × 0.1 × 0.013 = 0.013μSv 

    また、バナナなどに含まれる自然界に存在するカリウム40では線量計数が6.2n(ナノ)Sv/Bq(*2)とされており、バナナには110Bq/kgのK-40が含まれるとされていることから、150gのバナナで0.1μSvが実効線量として計算されています。 

    *2)線量係数はICRP(国際放射線防護委員会)の発表によるものです。 

     

  • ホットデータはどうやって見たらいいの?

  • ホットデータは以下の内容が記載されています。
      1.直近検査結果(約100件)
        主に内部検査の結果を掲載しておりますが、外部検査、生産者自主検査についても合わせて掲載
        しています。


      2.配布カタログの検査済み商品一覧
        表紙や特集ページなどから抜粋して検査済みの商品を掲載しています。水産品は除いています。


      3.配布カタログの水産品検査状況
        裏面に水産品・水産加工品の検査状況を掲載しております。

     

  • 検出限界値2 Bq /kgということは、2 Bq /kg検出されたということですか?

  • 検出限界値とは各測定環境で検出したことを判定できる最小の値を指します。

    例えば、()内を検出限界値として、
      1.「不検出(2.0)」   →2.0Bq/kg以上の検出はないと判定


      2.「3.0Bq/kg(2.0)」 →2.0Bq/kg以上の検出があったと判定となります。


      2のとき、検出数値である3.0Bq/kgには数値的な信頼性が乏しいため、
      ゲルマニウム半導体を用いた検査で定量下限値に対する検出値の確認を行っております。
     
      なお、定量下限値は検出された値が定量的に確からしいと判定できる最小値になります。